2003 kutsukatari exhibition photos text

 

靴の展覧会の展示計画と展示什器の設計。この展覧会では靴の展示だけでなく、テキスタイルデザイナーが製作した布に、版画家がエッチングによって装飾を施した靴袋と靴が一体となった展示を行っている。また、本展覧会は巡回展であったため、できる限りの低予算で、輸送の簡便性が求められた事と共に、ギャラリー側の意向で、ピクチャーレールのみの使用といった限定された展示の方法が求められた。 展覧会のタイトルである「くつかたり展」より、「KUTSU」という単語を一瞬では文字として認識でないようにデフォルメし、それぞれ一文字づつの展示什器を作ってピクチャーレールから吊り下げる計画としている。展示什器は棚状の箇所に靴を置き、オーバーハングしている部分には靴袋をつる事で靴袋と靴が一体となった展示を可能とした。輸送性のために分解された文字は「KUTSU」と再度並べる事によって、単体のディスプレイにも関わらず、一つの大きな面として機能する展示を考えている。「KUTSU」と解読できた来客は「くつかたり展」の名の通り思わず「くつ」と口に出してしまう

 

collage (c) AMARILLICO by 福島真理子